多汗症(手の汗)治療は山本クリニック 本文へジャンプ



 

      これまでの小生が担当した多汗症手術(ETS)件数は


 2008年2月現在7376例


手術事故(肺損傷・術後気胸など)は一切なく、

日帰り手術を行っております。




術者として国内最多の手術経験があります。

さらに、本年のブラジルで行なわれた多汗症の

国際学会で最多の手術経験数を報告しております。




渋谷の山本クリニックでは2002年7月から

2008年2月までのすべての手術患者において

日帰りが可能でした。






        2006年11月時点で6430例

         (2006年の学会で用いたグラフ)




手のひら・わきの下・顔・頭部の多汗症の手術治療は

胸腔鏡下胸部交感神経節切除術

Endoscopic thoracic sympathicotomy (ETS) として

1996年4月から保険適応になっております


ETSとは


 ETSは、手のひらの多汗症には確実な効果があり、特効的ともいえる治療法です。
外用薬イオントフォレーシスに効果が見られない重症例でも、十分な効果が得られます。

手のひらの汗・顔面・頭部・脇の下・足の裏からの汗は、自律神経の一つである交感神経の活動によって誘導されます。
発汗の中心的な役割をはたす交感神経節の機能も解明されてきており、顔面・頭部の汗は頚部から第三肋骨までの交感神経節が関係しており、手のひらでは頚部から第六肋骨まで、脇の下では第三から第八肋骨まで、足の裏では腰部交感神経節と、それぞれ関連する神経節の領域が異なっています。

 手のひらの局所多汗症は、頚部から第六肋骨までの胸部交感神経節の働きが通常より強いため、手のひらの発汗が多くなっていると考えられています。
従って、交感神経節の活動を抑える作用を加えると、その領域の発汗が減弱します。
このため、多汗症治療において交感神経節に直接アプローチし、発汗にかかわる交感神経節の働きを抑える処置を行なうのが
ETSです。


 一方、交感神経節は汗だけの役割を果たしているのではなく、他の機能もあるため、ETSでは正確かつ繊細な手術操作が要求されることになります。
切除部位が不適切な場合には、瞼が垂れ下がる
ホルネル症候群と呼ばれる副作用がでます。
現在では、映像技術がハイテク化し小型高性能な内視鏡が開発された結果、細くて小さな交感神経節であっても拡大して見ることができるようになり、手術の精度・確実度は格段に向上しました。
他の内視鏡手術と同様ですが、多汗症手術においても治療件数が増加しています。


  ETSでは手術後に顔面・頭部手のひら・脇の下の発汗は止まる一方、それ以外の発汗は増加する反射性発汗(別名:代償性発汗)とよばれる状態があります。
反射性発汗も程度が強い場合には日常生活で負担となり
ETSの問題点とされてきました。
歴史的には、
ETSは北欧において開発され、当初は全身の発汗能力の高くない白人に適応されたため、反射性発汗はあまり問題となりませんでした。
しかし、
ETSが1990年代より世界中で行われるようになり、有色人種における
反射性発汗がクローズアップされるようになりました。
この副作用の原因では、交感神経節の遮断部位が大きく関係していることが明らかとなり、改善が図られています。





当院のETSの取り組み

  ETSについてもここ数年で変化がみられています。
2000年以前では第二肋骨と交差する交感神経節の遮断が多く行われていましたが、この部分の遮断が反射性発汗をもたらすことが判明し有色人種では第三肋骨以下での交感神経節の処置へと手術の手法が変化しました。
 当院では、代償性発汗の軽減を目指して術後3・6・12・24か月の経過のデータを蓄積し適切な遮断レベルの分析検討しておりま
す。


初回手術は片側(ETS)治療


  また、多汗症は通常両側の手のひらが同じ程度の多汗がありますが、手術治療ではまず片側のみを治療し経過をみることが重要です。
例をあげると、右胸部の
ETSを受けると、受けた側の右手のひらの汗も、前腕・上腕の汗はぴったり止まります。
左の手のひらの発汗がすごくても、右手の手や腕で拭くことができるようになります。
ハンカチや手ぬぐいなどを持たなくても大丈夫になります。
握手も通常右手で行いますから、日常生活の多くの場面で多汗症の問題はなくなります。
多汗症治療では、片側の
ETSののち6ヶ月くらい経過すると
反対側の手の発汗も減少してくることが、約2割にみられることが明らかになっております。
このように、術後
1年経過観察を行えば、反対側の手術を受けないでも治まってしまうので、反対側の手術そのものが不要になります。


代償性発汗の軽減

  
初回手術では反射性発汗が予想外に多い場合もありえるため、当院でも平成11年以降初回片側で手術を設定しております。
手術を受けて
、1年位の経過観察と自己評価を十分に行ってから、残りの片側の手術を受けることが重要です。
初回に両側同時に手術する場合には、術後に想定外なほどの沢山の汗が、背中などに出ることを覚悟しなければなりません。
他施設をふくめ、初回両側ETSをうけた患者さんのなかで、治療を後悔する方がいるのが現実です。
これから、ETSを受ける方々は先人の反省点をよく踏まえて、初回ETSは片側で経過を見てください。
初回片側でETSを受ければ、自分自身にETSが相応しい治療であったのかどうか、自然に分かってきます。
もし、ETSが相応しくない治療であったならば、両側を最初に受けたことを非常に後悔することになります。
当院では、片側ETSをうけ術後ひと夏あるいは半年の経過をみてから、反対側の手術を受けていただいております。


傷跡が小さく残らない

  当院では、脇の下に2.5ミリの皮膚切開を加え、直径2ミリの内視鏡とスコープガイドと呼ばれる手術器具を用いてETSを行ないます。
平均的な手術時間は約
13分で、麻酔時間は30分程度で終わります。
現在まで、平成
187月までに
6100例以上に日帰り手術を予定し、3例を除いて全例が手術当日の退院が行なえております。
前述の副作用の
ホルネル症候群はありません。
退院後は、日常生活が可能でシャワー浴は術翌日から可能で、通常の入浴は術後
3日目から行なえます。
退院後は内服で抗生剤等を用いますが、術後の
通院は通常不要です


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2006年10月11日 21:37:11 掲載開始